『TSUNAMI』ほか
- 作者: 高嶋哲夫
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/11/25
- メディア: 文庫
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- 作者: NHK「東海村臨界事故」取材班
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/09/28
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- 作者: 新潟日報社特別取材班
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/01/31
- メディア: 単行本
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実際にDNAがずたずたになるとどうなるかは、1999年の東海村JCO事故の記録である『朽ちて行った命』が凄まじい。DNAがなければ、赤血球どころか皮膚も胃壁も朽ちるのみで、全身の外側と内側から血液も水分も流れ出つづける。確実に死に至るのだ。にもかかわらず、医師たちは大量の輸血をして被害者の延命をはかる。放射線直接被曝の怖さよりも、患者をただただ苦しめる延命の意味を考えさせられる本でもある。この大震災で多く人に頼りにされた東大の放射線医学専門家もこのチームに属していたはずだ。
『原発と地震』は2007年の震度7によって引き起こされた柏崎刈羽原発事故の、新潟日報の記者たちによる記録だ。当時の社長である勝俣氏や副社長の清水氏も登場する。目次からいくつか見出しを抜き出してみよう。「電力マネー特需」「風評被害増幅」「消えた議事録」「続く密室体質」「ミス発覚」など、まるでここ1か月の記事を見るようだ。本書の最後に3人にインタビューしているのだが、登場するのは新潟県知事に石原都知事と斑目東大教授。ほかに『新リア王』で活断層を知りつつ原発を作り続けた1970年代以降の経済産業省を描いた高村薫さんも登場する。