空怒族(コンヌーズ−)
凶暴化する中国人を象徴する言葉。空港でのフライトの遅れなどに対して、クレームから暴行事件にエスカレートすることがある。職員を殴るだけでなく、空港設備の打ち壊しも。フライトの遅れにキレて、乗客が滑走路に飛び出し、ほかの飛行機を無理やり止めたこともあるという。
空怒族の様子と空怒族に対抗するために護身術を習う女性グラウンドスタッフの記事。いやはやグッときます。
http://www.toychan.net/archives/2013/08/01_0515.php
この記事によると2013年6月に北京首都国際空港から出発した2万2000便のうち、定刻に離陸できたのはわずか18%とのこと、そりゃあ怒るわな。
とはいえ、ご存知のとおりアメリカの搭乗前検査にも辟易。チョー長い行列、ランダムサンプリングの追加検査、素っ裸風X線スキャン、アメリカにはとても観光で行く気になりません。中国も観光で行く気になりません。昔よく行っていたケニアやエジプトなんかも物騒な感じ。そうだ、京都 行こう!
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 196ページ
五毛党
共産党や中国政府の意向を受けた雇い主の指示に従い、ネット上に党および政府の方針に沿った書き込みをして世論誘導を行う人々の総称。書き込みの見返りとして5毛、日本円にして8円程度を受け取ることから5毛党という蔑称が付けられた。10万人ー30万人存在しているとされる。
ところで、中国の通貨単位人民元は11月27日現在16.4円くらいだ。1角は0.1元=1.64円、1分は0.1角=0.164円だ。毛は角の別称、口語だ。いくら中国の貧困層が貧困すぎるとしても1分=0.164円というコインは使われていないようだ。見つけたらお宝になるかもしれない。1981年発行の1分や5分コインは2000元を超える価格で取引されているという。
「エコノミスト」11月26日号特集「絶望の中国」29ページ
7不講(チーブジャン)
中国共産党が13年5月に大学などに通達したといわれる学生に教えてはならない7項目。「(人権などの)普遍的価値」「報道の自由」「公民社会」「公民の権利」「党の歴史上の誤り」「権貴資産階級(利権構造下で誕生した特権階級)」「司法の独立」だという。守旧派の党政治局常務委員である劉雲山が主導したとされる。
【孫引きの感想】
スゴイですなあ。いまはもう21世紀ですぞ。これだけでもアメリカが不埒な国だとして、イランや北朝鮮と一緒に「悪の枢軸」と詰めよりそうなものですが、何千人もの共産党幹部がそれぞれ何千万ドルも握りしめて移住してくるので、ウォールストリートの金融資本はウハウハなわけで、知らぬふりをしているわけでしょう。一説には中国の不正蓄財は1000兆円を超えていると言われてますから、ウォールストリートとしてはまずは取り込んでおいて、中国で次の革命がおこれば資産凍結なんぞでまた儲けるという絵を描いているのではないでしょうか。悪は悪をもって制す。
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 95ページ
雷十三(レイシーサン)
重慶市幹部だった雷政富という男に付けられたアダ名。官僚の腐敗を暴くとして愛人との性行為の一部始終を収めた動画がネットに投稿された。その中で性行為が13秒で終わってしまったため、この男として不名誉なアダ名がついたという。中国人のユーモア語感が秀逸ですなあ。
【孫引きの感想】
それにしてもこの顔で13秒というのはスゴイ。顔は関係ないか。それにしても13秒か。あははは。
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 187ページ
任大砲
民間企業家の任志強氏に付けられたアダ名。不動産開発大手企業の会長なのだが発言は過激であり、暴言を発射する大砲だとしてこのアダ名がついた。微博でのフォロワー数は1000万人に達する。一般人に対しても、政府に対しても発言に容赦はないという。不動産価格が暴騰している最中、「貧困層が住む家はないではないか」という世論に「われわれは別に貧乏人のために家を造っているわけではない。お金持ちのためのみに家を建てているのだ」と発言した。いっぽうで、政府にも同様の暴言を吐くため、ファンも多いという。
コワモテだがズルそうではない。中国の柳井さんという感じであろうか。どこの柳井さんかは聞かないで欲しい。
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 132ページ
夜逃潮(イェタオチャオ)
「夜逃げラッシュ」のこと。シャドーバンキングなどから高利の金を借り、金利も支払えなくなり夜逃げする中小企業が増えている。
ともかく、◯◯潮とは◯◯ラッシュのことらしい。通勤潮とか黄金潮とかも通用するのだろうか。ちなみに「殺到する」の英語はRushだが、一文字違いのRashは「向こう見ず」の意。
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 60ページ
倒産潮(ダオチャンチャオ)
「倒産ラッシュ」のこと。11年から12年にかけて中国政府が金融引締め政策を実施したことで、中小企業を中心に倒産が相次いだ。
石平氏によれば浙江州温州市では最盛期4000社あった中小企業の6割が消滅したという。こうした現象は中国全土で起きているはずで、12年の製造業就労者数は対前年比で23%も減ったという。数字が壮大すぎて当惑する。
『「全身病巣」国家・中国の死に方』石平著 54ページ