2010-01-01から1年間の記事一覧

『図書』12月号 第742号 「私と本の時間」欄掲載

『図書』は岩波書店が半世紀にわたって発行し続けているPR誌だ。現在は高橋睦郎、大江健三郎、丸谷才一、片岡義男、佐伯泰英などが連載中だ。本体ページ数は64ページで年間購読料は1000円。送料込だから1冊83円で自宅に届く。 - 十年ほど前まで、マイクロソ…

『速記者たちの国会秘録』 週刊朝日 12月31日号 「ビジネス成毛塾」掲載

速記者たちの国会秘録 (新潮新書)作者: 菊地正憲出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る1953年、自由党総裁で首相の吉田茂が社会党議員に「バカヤロー」と言ったために、内閣不信任…

年末年始の人文系読み物6冊

科学読み物だけでは物足りないという方のために人文系で買った本を紹介してみよう。ナチ略奪美術品を救え─特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争作者: ロバート M エドゼル,高儀進出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/12/21メディア: 単行本 クリック: 2回…

年末年始の科学読み物6冊 1月課題図書候補

友人たちから、毎月の課題図書だけでなく、課題図書候補も公開するべきだとアドバイスがあった。1月は「自然科学読み物」を予定している。もちろん、まだ読み終わっていないのでショートコメントをつけておく。 動物園革命作者: 若生謙二出版社/メーカー: 岩…

「本のキュレータ勉強会」の募集締切りました

「本のキュレータ勉強会」の募集を締切りました。51名もの方々からご応募いただきました。ありがとうございました。全員の書評を集めると、一冊の本ができる分量になりました。今回の選考基準の概略を説明します。1.書評を読んで、紹介されている本を買いた…

今年のベスト本と「本を読む人・ネットを利用する人」

その科学が成功を決める作者: リチャード・ワイズマン,木村博江出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/01/26メディア: ペーパーバック購入: 25人 クリック: 493回この商品を含むブログ (95件) を見る今年のベスト本として『その科学が成功を決める』を選ん…

「本のキュレーター勉強会」に書評家【東えりか】さん招聘

1月から開催予定の「本のキュレーター勉強会」に書評家の東えりかさんを招聘することになりました。東さんの膨大な読書量と出版界に関する知識を学ぶことができると思います。東さんの読書傾向はいわば「成毛+小説」です。今日の打ち合わせでも『ハダカデ…

日生劇場十二月大歌舞伎

海老蔵の「霞町酔醒江戸桜」(かすみちょう えいぞめの えどざくら)で世間は大騒ぎである。12月8日も朝からNHKを含め全てのキー局が話題として取り上げていた。なにはともあれ、顔も目も異常ないようでひと安心した。万が一にも海老蔵がいなくなると次の数…

「本のキュレーター勉強会」開催のお知らせ

自称・他称を問わず、じつに多くの「書評家」が書籍の評論、すなわち書評を書いている。文学者、評論家、大学教授、ジャーナリスト、アマゾンなどのレビュアー、ブロガーの読書日記も立派な書評であろう。デジタル大辞泉によれば「評論」とは「物事の価値・…

『選択の科学』

選択の科学作者: シーナ・アイエンガー,櫻井 祐子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/11/12メディア: 単行本購入: 27人 クリック: 666回この商品を含むブログ (99件) を見る著者は盲目のシーク教徒である。彼女は1997年にスタンフォード大学から社会心理…

吉例顔見世大歌舞伎・夜の部

夜の部前半は幸四郎の「ひらかな盛衰記」だ。退屈だった。真面目に台詞でも聞こうと努力しても、幸四郎も段四郎も分かりにくい。最後の立ち回りで幸四郎はもうふらふらだ。瀕死の役を演じているのか、本人が本当に瀕死なのかがわからない。「権四郎、頭が高…

『「お笑い」日本語革命』 プレジデント12.13号掲載

「お笑い」日本語革命作者: 松本修出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/10メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (10件) を見る全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)作者: 松本修出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/11/29…

『ヘンテコピープルUSA』 週刊朝日12月3日号 「ビジネス成毛塾」掲載

ヘンテコピープルUSA作者: ルイ・セロー,村井理子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/10/25メディア: 単行本 クリック: 28回この商品を含むブログ (11件) を見るおそろしく読み応えのある「解説」が付属している本である。なんと村上春樹がたっぷり6…

『日本の論点2011』

日本の論点2011 (文春ムック)作者: 文藝春秋編出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/11/25メディア: ムック購入: 3人 クリック: 114回この商品を含むブログ (7件) を見る765ページ、寄稿者は118人、定価2980円である。寄稿者1人当たりのページ数は6.5…

『本は、これから』

本は、これから (岩波新書)作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/11/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 152回この商品を含むブログ (39件) を見る本書は37人の本好きが寄稿したオムニバスだ。編者は作家の池澤夏樹である。ランダムに名前…

吉例顔見世大歌舞伎・昼の部

客席の平均年齢がいつもになく高い日であった。となりから「○○ちゃん、若いわねぇ」とご婦人の話し声「私が中学生だったころに生まれたのよねぇ。あら!そう!今年喜寿なの」この二人組が今日の中央値だと思われるのだから、若輩ものは小さくなって見ていた…

『柑橘類の文化誌』 産経新聞11月6日 書評欄掲載

柑橘類(シトラス)の文化誌―歴史と人との関わり作者: ピエールラスロー,Pierre Laszlo,寺町朋子出版社/メーカー: 一灯舎発売日: 2010/09/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (4件) を見る本書のタイトルに使われている「文化誌…

『音楽嗜好症』 NODE No.11 掲載

音楽嗜好症(ミュージコフィリア)―脳神経科医と音楽に憑かれた人々作者: オリヴァーサックス,Oliver Sacks,大田直子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 70回この商品を含むブログ (33件) を見るNODE no.11―アー…

太陽黒点の話題をフォローする

太陽活動と景気(日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー し 9-1)作者: 嶋中雄二出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2010/01/06メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (4件) を見るツイッター上で…

秋の夜長に備えて買いためてある本 付録

「秋の夜長に買いためている本」など書籍リストのエントリは、実際に買った本の20%程度を紹介したものである。ここでは期待できそうな一般向けの読み物だけを選んでいる。マニアや研究者向け、MOOKや、読んでみなければわからない新人や、自費出版系は普通…

『君は一流の刑事になれ』

君は一流の刑事になれ作者: 久保正行出版社/メーカー: 東京法令出版発売日: 2010/04/22メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 43回この商品を含むブログ (9件) を見るマークスの山(上) (講談社文庫)作者: 高村薫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/01/25…

『なるほどそうだったのか!! パレスチナとイスラエル』

なるほどそうだったのか!!パレスチナとイスラエル作者: 高橋和夫出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 18回この商品を含むブログ (15件) を見る中国が劉暁波のノーベル平和賞受賞に対して、ノルウェー政府に圧力をか…

秋の夜長に備えて買いためている本 単行本編 第2部

秋の夜長用第2部である。しかしよく考えてみると、秋の夜こそは飲みに出かけることが多い。本を片手に吉祥寺のハモニカ横丁とか井之頭公園脇あたりでダラダラしていることが多い。大好きな季節になってきてうれしい。札幌出身なのだが、冬はキライなのだ。と…

秋の夜長に備えて買いためている本 単行本編 第1部

いよいよ読書の秋である。秋の夜長をじっくり楽しむためには、事前に本を仕入れておかなければならない。目の前に山と積んで、こいつらはさぞかし面白かろうとニヤニヤしながら酒を飲むのも楽しみのひとつであるからだ。ナポレオンの妹作者: フローラフレイ…

『無菌室ふたりぽっち』

無菌室ふたりぽっち作者: 今田俊出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/10/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見る本書はまだ店頭では販売されていない。著者本人から刷り上がったばかり本を直接いただいたのだ。…

模型はビジネスになるか

ここ2年ほど老後に備えていろいろな模型を作っている。もちろん自分の老後のためでもあるが、他人の老後のためでもある。何百万人ものビジネスマンが退職後に時間を持て余し、ポケットマネーでも遊べる模型に走るのではないかと思うのだ。ビジネスチャンスが…

いま読んでる本

何人かのかたからリクエストをいただいたので、とりあえず「いま読んでいる本」を写真にとってみた。早朝に撮ったので、みんな顔色が悪い。補正するのが面倒なのでこのまま掲載してしまう。 目の前に積んである買ったばかりの本の第1スタックだ。新書で16冊…

『十字軍物語』新潮社「波」10月号掲載

新潮社の月刊誌「波」に掲載された原稿だ。「波」は128ページに本の話題が満載されている雑誌で定価は100円。3年間で2500円。驚いたことに送料込である。A5判なので持ち歩きにも便利。つい申し込んでも損はないと思う。 http://www.shinchosha.co.jp/nami/ -…

『ヴェネツィア・ミステリーガイド』と『ゴンドラの文化史』

ヴェネツィア・ミステリーガイド作者: 市口桂子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/08/25メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見るゴンドラの文化史 運河をとおして見るヴェネツィア作者: アレッサンドロマルツォマーニョ,和栗珠…

『地球最後の日の種子』 週刊朝日9月24日号 「ビジネス成毛塾」掲載

地球最後の日のための種子作者: スーザン・ドウォーキン,中里 京子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/08/26メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 32回この商品を含むブログ (17件) を見る本年これまで読んだ本のなかでもっとも面白い本だ。スピードあふ…