咳き込むカイロ 恐るべし5D Mark2


ほぼ24時間前の朝のカイロである。激しい排気ガスの雲が朝からこの都市を覆っている。不思議なことにカイロでは自転車やバイクの姿はあまり見かけない。危険すぎて乗っていられないのだという。その代わり800万台ともいわれるボロ車がクラクションを鳴らしてひしめき合う。

現在、エジプトの人口は8千万人あまり。年齢の中央値は22.8才だ。 人口の50%以上がいわゆる若者世代であり、中東の人口大国と呼ばれている。サウジなどに出稼ぎに出ていた若者が、今回の経済危機で大量に帰国してくる。社会不安が増す可能性がある。

ところで、エジプトのムバラク大統領就任は1981年だから今年で28年目だ。今日現在もイスラエルハマスの調停を引き受けている。自国が紛争に巻き込まれないよう、中東の安定に貢献していることは間違いない。しかし、エジプトの人口爆発はその平和の果実であり、ある意味で代償でもあるのだ。


夜はお気楽にギザの光と音のショーに行ってきた。本当に良くできているショーだ。各ピラミッドには照明が仕掛けられており、レーザー光線と動画を組み合わせた1時間あまりのイベントだ。ここでキャノンの最新カメラを使ってみた。ISO6400、F4.0、1/40、24−105の88mm近辺で手持ちで撮っている。JPGでデータサイズは6.84Mになる。この暗さでピラミッドに積んである岩の数を数えれそうなのだ。恐るべしMark2。

動画も撮ってみたが、いくらなんでも三脚が必要である。画像自体もさすがに標準系の焦点距離ではビデオカメラに軍配があがりそうだ。しかし、特殊レンズではMark2の独壇場だろう。TSレンズの逆あおりを使っての動画はどんなものだろう。とはいえ、カイロではホテル直下の道路ですら排気ガスではっきり見えない。恐るべしカイロ。