和製スパコンに267億円の予算復活

11月のスパコン・ランキングが発表された。1位はアメリカのオークリッジ・ナショナル・ラボラトリに設置されたジャガーというスパコンだ。製造メーカーはクレイ社で形式はXT5だ。じつはクレイ社は11月17日にXT6という後継機を発表している。

http://www.top500.org/

XT6はXT5の1.7倍の理論性能値を持つと発表されている。1キャビネットあたり2300のプロセッサコアで構成することが可能とされている。そのプロセッサはAMD社のOpteron 6100シリーズだ。

ところで、そのOpteron6100シリーズは汎用プロセッサなので、当然ワークステーションも販売されている。たとえば、System Works社のPOWER MASTER Vision A8485がそれだ。12までのプロセッサコアを使える。ちなみに価格は23万円弱だ。

このSystem Works社は静岡の会社で、ワークステーションのほかに洋傘も作っている。(不思議な会社だ・・・)

http://www.systemworks.co.jp/pmv_a848x.php

XT6の価格を書いておくのを忘れていた。基本構成例と参考価格はXT6では、20ノード、AMD Opteron 6100シリーズプロセッサ×40(8コア)、 32GBメモリ×20、Cray Seastar2+ 3Dトーラスインターコネクト、16TBストレージ(Lustre File System)で、5,000万円からとなっている。

267億円もあれば、XT6の基本構成を500セットほど買えることになる。500台を無償で高校生や大学生に使わせたら、さぞかし面白いプログラムが開発されるに違いない。21世紀になっても、日本の学会と業界はまーだハードウェアにこだわるのだ。不思議な国だ。