中国建国60周年 軍事パレード@CCTV を見る

おそらく昨日の全世界視聴率が20%近かったのではないかと思われる番組がYouTubeにアップされている。中国人全世帯がこの番組を見たのではないかと思われるからだ。元はCCTV中国中央電視台)の1時間半の特別番組らしい。YouTubeには10本に分割してアップしてある。

このパレードについてはテレビや雑誌でしたり顔をした評論家が語るのであろうが、ただいま現在、中国人以外でパレードを通して見た人はまだほとんどいないかもしれない。なにしろ最後までYouTubeを見たのは、全世界でまだ1000以下なのだ。

まともなビジネスマンや学生がこのビデオを全部見るのは時間がもったいなさすぎる。そこで見どころを紹介しよう。1、2、3、4、9は見なくてもよい。10はミリオタ専用。となると、見ても意味がありそうなのは5、6、7、8ということになる。

この番組の制作には、とてつもない数のテレビカメラが用意されたようだ。ライブなのに、すべてのカットに演出がなされている。信じがたい番組だ。


儀仗兵による国旗掲揚と開会宣言だ。中国語がわからないので退屈である。飛ばしてもよいであろう。


中央軍事委員会主席でもある胡錦濤国家主席による閲兵だ。オープンカーの国産車に乗ってパレード前の部隊を閲兵する。その往路である。


胡錦濤閲兵の復路だ。全国民の目が自分1人に向けられている15分である。胡錦濤も緊張しているように見える。


胡錦濤の演説だ。中国語が分からない人にとっては時間の無駄だ。


いよいよパレードだ。三軍の精鋭が行進してくる。足も手もきっちりと揃っているのだが、北朝鮮のそれとは少し違う印象だ。近代的で人間味を感じる。陸海空の幹部学校生やパラシュート部隊が続く、三軍の女性兵士部隊が通るときには胡錦濤がテレビに映し出される。緊張もとれて笑っている。


人によるパレードの最後はなんと女性民兵部隊だ。白いベレー、ピンクのミニスカート、白いブーツで登場する。もちろん「精鋭」であるから、見どころ満載だ。萌え系ミリオタはこれを見なければ存在理由を問われるであろう。もう胡錦濤も大喜びだ。続いていよいよ機械部隊である。まずはとんでもない数の戦車やら装甲車やらが登場する。(ちなみに女民兵が登場するのは0分45秒からだ。ははは。)


だんだん兵器が現代化してくる。自走砲、ロケットランチャ、対空ミサイル、無人偵察機などの登場だ。


このあたりから完全に兵器は凶悪化する。すなわち中距離ミサイルからICBMまでの大量破壊兵器がどんどん登場するのだ。空軍も登場する。海を越える気マンマンに見えてしまうのはボクだけであろうか。


戦闘機やヘリコプターなどが登場して、パレードは終わりだ。


最後は特殊部隊と最新兵器のイメージビデオだ。ミリオタには一見の価値があるだろう。


映像とはいえ、まずは現場を踏めるという意味では、YouTubeは本当に便利だ。ちなみにボクはけっしてこのパレードの妥当性や中国の肥大化する軍事力について受け入れているわけではない。しかし、ニュースや解説だけで全てを判断できるような気にはならないだけだ。つまり中国も信用できないが、同じ程度にメディアも信用していないのだ。