Bill Evans and Jim Hall / Undercurrent
- アーティスト: ビル・エヴァンス&ジム・ホール
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 2008/09/26
- メディア: CD
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楽器編成という観点で考えると、JAZZとクラシックは共通していると言えよう。
Solo。独奏。ソロアルバムと称して、全く一人で演奏されたレコードがあるのは、JAZZとクラシック位なもの。ロックやポップスで、一枚のアルバム全てが無伴奏の曲で構成されているレコードは皆無。メロディーとコード(和音)が一度に弾けるピアノ、ギターのソロアルバムならともかく、ベースやドラム、サックスのソロアルバムなどもあるにはあるが、流石に1枚まるまるは飽きるので好んで聴きたいとは思わない。
Duo。2人編成なので、必然的にレコード名義も2人並列の双頭(ダブル・リーダー)アルバムとなる。プレイヤーの個性と個性がぶつかり合う緊張感と、インタープレイ(即興演奏の応酬)による相乗効果から、後に名盤と評価されるレコードが多い。組み合わせも、ピアノ・デュオ、ギター・デュオ、ピアノとギター、ピアノとベース、ピアノとサックスやトランペット、ピアノとフルートやクラリネット、ピアノとドラムやパーカッション、ギターとベースと多岐に渡る。
Improvisation(即興演奏、Ad Libはラテン語)という観点でも、JAZZとクラシックは共通している。スコアでがちがちと思われるクラシックだが、カデンツァでは演奏者の真の力量が問われるなんて、とてもJAZZ的ではないか。
今回は、United Artistsレーベルからリリースされた、Bill Evans and Jim Hall / Undercurrentを紹介しよう。1962年NYでの録音。ピアノとギターの2人が絡み合うプレイは優美で耽美、冷たく、熱い。アメリカの写真家 ToniFrissel lの Weeki Wachee Spring が使われているカバー写真のイメージ通りの内容。2人は、3年後に再び相まみえ、Verveレーベルから Intermodulation というレコードをリリースした。こっちはもうちょっとリラックスした感じ。
(JHS-JAZZ 山田)