コインクラッシャー・インターナショナル:硬貨鋳潰ベンチャー 


ロシアの補助貨幣である1コペイカの価値は4銭位であろうか。もし、100万円を1コペイカ硬貨に両替すると2千5百万枚になる。1コペイカ硬貨には1.44グラムの白銅が含まれている。仮に100円硬貨と同様に75%の銅、 25%のニッケルの比率で鋳造されているとすると100万円分のコペイカ硬貨から、27トンの銅と9トンのニッケルが得られることになる。現在銅はトン 8000ドル、ニッケルは25000ドル近辺だから、100万円が44万1千ドル(45倍)に化けるというわけだ。

じつはアメリカは5セントニッケル貨と1セント銅貨の溶解禁止を2006年 12月に法律化した。資源高騰のあおりを受けて、現在では5セント硬貨を鋳潰すと8セント分以上のニッケルを得ることができるからだ。日本は1947年に貨幣損傷取締法が施行されており、鋳潰どころか損傷も認められていない。浦安のディズニーランドにはペニーを潰して記念品にする機械がないのはそのためだ。アメリカでは外国人の硬貨の持ち出しも5ドル以下に制限されているでご注意を。違反者は禁固5年に処せられる可能性がある。

ところで、補助貨幣をすべて電子マネー化し、市中から硬貨を引き上げて鋳潰すと、世界中でどの程度の金属が資源化されるのであろう。だれかシミュレーションしてくれないものか。

ノーボスチ通信の7月の記事を参考にした。
http://jp.rian.ru/analytics/politics/20080731/115296315.html