『江戸の料理と食生活』
江戸の料理と食生活―ビジュアル日本生活史 (日本ビジュアル生活史)
- 作者: 原田信男
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/05
- メディア: 大型本
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167ページ大判フルカラーの本だ。当時の料理を再現した写真、食にまつわる古文書や浮世絵などがどのページにも惜しげもなく、ところ狭しと掲載されている。優に上下2冊分の本を作るボリュームがある。
内容も単なる当時の料理の紹介だけではない。調味料の経済学や外食業の変遷、食材の輸送技術などじっくり読ませる、文化史の本としてしっかりとした骨格を持っている。
足りないものがあるとすれば、食器に関する薀蓄であろうか。ともあれ、本書は江戸時代マニアだけでなく、日本版のスローフードを目ざす読者にとっても必読であろう。
あらためて本書を開いたところ「鯛の香物鮓」がじつに美味しそうだ。今夜つくってみることにしよう。