レールガンについてのちょっとした補足
- 出版社/メーカー: ROSSAM
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記事に発射写真は32メガジュール実験砲だ。32メガジュールはTNT火薬にして24kgに相当する。一発あたりの破壊力はさほどでもないが、なにしろ単位時間あたり着弾数が多い。敵陣地はたちまち大混乱であろう。
この場合の32メガジュールとはという数字は、砲弾が砲口から出た瞬間に持っているエネルギー量のことだ。200マイル離れたところで速度がマッハ5に低下するということは着弾点では約46メガジュールに落ちていることになる。ちなみに実戦砲は2016−2018に登場すると見られている。
さらに大規模なレールガンを開発するためには、さらに大きなキャパシタを開発する必要がある。現在使われているキャパシタはEDLCだと思われる。EDLCは電気ニ重層キャパシタといわれているものだ。じつはピーク電力カットや回生利用などで工業用として普通に使われている。
車の補助電池としても売られている。電力変動がある場合にレスポンスが遅い二次電池を補助するためのもので燃費の向上などの効果があるという。最大の市販品は20ファラド・40ジュールだ。原理的には熱が最大の敵かもしれないので、利用するときにはよく調べたほうがよいかもしれない。
『日経サイエンス 2009年06月号』 地球に日よけ
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/04/25
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1番目のアイディアは成層圏に硫黄を撒くというものだ。航空機や気球で硫黄を撒くと硫酸塩の粒子ができて、これが太陽光を跳ね返すというのだ。どう考えても、その後は酸性雨が降るであろう。怖い。
2番目のアイディアは対流圏に海水ミストをスプレーするというものだ。海水スプレーを組み込んだ数百メートルの高さの塔を備えた船を建造するというものだ。これによって雲を作り出すというのだ。副作用が予測できないのがかえって怖い。
3番目のアイディアは宇宙に多数の円盤をばら撒くというものだ。ラップフィルムの1/40の薄さで1gに満たないという円盤を100万枚束ねて、ラグランジュポイント(L1)に送り出すというものだ。2000万トンにもおよぶ物質を打ち出すためには巨大レールガンが必要になる。予想費用は5兆ドルだ。経済が破綻しそうで怖い。