レールガンについてのちょっとした補足

ROSSAM?F4250

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紹介した記事には書かれていないが、実戦砲は64メガジュール砲と呼ばれているもので、15kgの弾体を使う。作戦としては上陸前の艦砲射撃に使われると想定されている。艦隊を組めば毎分5000発もの発射が可能になるらしい。

記事に発射写真は32メガジュール実験砲だ。32メガジュールはTNT火薬にして24kgに相当する。一発あたりの破壊力はさほどでもないが、なにしろ単位時間あたり着弾数が多い。敵陣地はたちまち大混乱であろう。

この場合の32メガジュールとはという数字は、砲弾が砲口から出た瞬間に持っているエネルギー量のことだ。200マイル離れたところで速度がマッハ5に低下するということは着弾点では約46メガジュールに落ちていることになる。ちなみに実戦砲は2016−2018に登場すると見られている。

さらに大規模なレールガンを開発するためには、さらに大きなキャパシタを開発する必要がある。現在使われているキャパシタはEDLCだと思われる。EDLCは電気ニ重層キャパシタといわれているものだ。じつはピーク電力カットや回生利用などで工業用として普通に使われている。

車の補助電池としても売られている。電力変動がある場合にレスポンスが遅い二次電池を補助するためのもので燃費の向上などの効果があるという。最大の市販品は20ファラド・40ジュールだ。原理的には熱が最大の敵かもしれないので、利用するときにはよく調べたほうがよいかもしれない。