『抗争』 新刊ちょい読み
- 作者: 溝口敦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/02/01
- メディア: 新書
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
ともあれ、本書は「山口組3代目・田岡一雄 全国制覇と殺しの系譜」「大阪戦争−組長を撃った男・鳴海清の最期」「山口組4代目・竹中正久暗殺現場の壮絶」の3章からはじまり、「残忍な仇討ちを重ねる九州抗争はなお続く」までの11章建てのスペクタクルだ。「です・ます調」の『暴力団』とはまったく異なり、映画のような光景を隠語を使いながら、とはいえ淡々と記述する。
たとえば第2章では、山口組の4次団体切原組が大阪キタの賭場で横着なマネをする。「サゲ銭なし(金を持たず)、口張り(金を張らず、口でいう)を繰り返し、拳銃を取り出して、これで100万円のコマ(掛け金)を回せと凄んだ」。賭場を開帳していた溝口組は切原組の組員3人を射殺。やがて殺し合いはエスカレートし、大日本正義団会長の吉田芳弘が殺される。「組員の鳴海清は火葬した芳弘の遺骨をかじって、必ず田岡に多い知らせてやると誓っていた」。うはー!親分の遺骨かじって復讐を誓うヤクザ!「鳴海清は腹にダイナマイトを巻き、ポケットに手榴弾を入れて、いつでも自爆攻撃する覚悟を決めていた」のだが、死体で発見される。白骨化した死体を検証すると「前歯4本が折られ、手指の爪は3本を残して抜かれ、右足の爪もはがされていた」という。おとろしいのー!ちなみに第2章は18ページしかないのにこの濃密さだ。
- 作者: 溝口敦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 111回
- この商品を含むブログ (49件) を見る
新装改訂版 新書判 山口組動乱!!2008-2011 司忍六代目組長復帰と紳助事件
- 作者: 溝口 敦
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2011/12/15
- メディア: 新書
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 鈴木智彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/12/15
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 947回
- この商品を含むブログ (308件) を見る
- 作者: 鈴木智彦
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/03/10
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (4件) を見る