模型はビジネスになるか
ここ2年ほど老後に備えていろいろな模型を作っている。もちろん自分の老後のためでもあるが、他人の老後のためでもある。何百万人ものビジネスマンが退職後に時間を持て余し、ポケットマネーでも遊べる模型に走るのではないかと思うのだ。ビジネスチャンスがそこにあるかもしれない。
そこで気が付いたことがある。模型にはお国柄というものがありそうなのだ。日本はプラモデル国だ。田宮模型やハセガワなど世界的なリーディングカンパニーがある。日本の特徴はもうひとつ、ジャンルを問わないということだ。飛行機、船舶、自動車、ガンプラ、フィギュアまでなんでもござれだ。
東欧やドイツはミニタリー・プラモデルが得意なようだ。戦車や軍用機などを超精密に作るモデラーが多数いる。日本人は器用だと思っている人が多いだろうが、東欧のモデラーはそれ以上だ。とりわけ軍用機モデルなどは世界最高の精密さだ。チェコにはエデュアルドという精密モデルパーツなどの専門メーカーがある。
http://www.eduard.cz/
イタリアは木造帆船の国のように見える。AmatiやCorel、Euromodelなどの帆船キットメーカーがひしめいているのだ。古代からの海洋国の面目躍如である。
http://www.amatimodel.com/
http://www.corel-srl.it/modell.html
http://www.euromodel-ship.com/lang1/
ドイツには建設機械や運輸機械の金属製完成模型メーカーがある。代表的なのはConradやNZGなどだ。このジャンルは他にもスペインやフランスなどにも小さなメーカーもある。西欧は完成品が好きなのかもしれない。
http://www.conrad-modelle.de/
http://www.nzg.de/
もちろん、中国は多くの分野に侵入を始めている。とりわけプラモデルは強さを増している。DragonやTrumpeterなど、会社名も威勢がよい。
http://www.dragon-models.com/
http://www.trumpeter-china.com/
アメリカは陸海空でエンジン付きという印象だ。しかもホビー用のNC旋盤などを使って「本物の」ジェットエンジンをゼロから手作りする人もいる。もしかするともっともオタクなのかもしれない。「モデルエンジンビルダー」などという雑誌がある。
http://www.modelenginebuilder.com/
イギリスは世界中の情報をあつめて発信する。いまだにこの分野では大英帝国なのだ。なにしろ船舶模型専門誌が2誌も発行されている。金属模型技術を扱う雑誌も2誌あり、100年以上の伝統があるほどだ。
http://www.marinemodelmagazine.com/
http://www.modelboats.co.uk/
http://www.model-engineer.co.uk/
もちろん、上記はごく一部であり単なる印象でしかない。しかし、国民性や歴史がなんとなく見えてくるというものだ。ところで、鉄道模型については別のジャンルとして扱ってしまった。鉄道趣味のなかの模型という分野のような気がするし、なにしろ別次元だ。
ともあれ、第1に、このように海外事情を含めた模型ワールド全体についての本を書いたら売れるとおもう。第2に伊東屋の帆船模型コーナーが閉店したため、船舶模型専門店はいけると思う。第3に大田区などの職人さんたちと高額な金属模型キットなどを作ったら、とりわけアメリカで売れる可能性がある。
おまけ動画
V12エンジンの模型、これはほしい
「ホームメード・ガスタービン・エンジン」、クッキーじゃあるまいしw
Harrogate Model Engineering Exhibition 2009 やっぱり英国はエレガントだ