中国でバカ売れの日本製農機@WEDGE

WEDGE」がかなりの変身をとげた。つい最近まで「外資企業は国民の敵だ」という記事がやたら目立つ、いわゆる昭和レトロの経済誌だった。さすがはJR東海だ、東京人と大阪人だけを相手にしていれば大儲けできる企業は違うねぇ、と、外資系に勤めるビジネスマンはグリーン車に乗るたびに呆れていたはずだった。

JR東海は本業でもちゃんと昭和レトロしている。5両編成の市電のような、京王井の頭線ですら各駅のホームにはエアコンの効いた小屋があるのだが、JR東海が誇る品川新幹線駅には昔ながらのベンチしかない。品川新幹線駅は半開放の変な構造の駅なのだが、高齢者などはその熱気や寒気を避ける方法がない。

ともあれ、「WEDGE」だけはいつの頃からか目が覚めたようで、今月号の特集が面白い。中国における農機ビジネスは前半だけで、後半は日本の農機メーカーの淘汰と生き残り戦略が描かれている。日本の農業におけるプロ農家化が進むと、農機そのものの設計や耐久性も変化を要求されるという文脈だ。

民主党が個別所得保障制度をもってして、兼業農家の生存を維持するのか、またはプロ農家へのシフトを目指すのかは、マニュフェストから読みとれない。とはいえ、農家への資金の直接配付によって、ピンハネ系の農協は淘汰されるであろう。その過程でまるで趣味の消費財として割賦販売されていた小型農機の売上げも減るはずだ。生き残る可能性のある農機メーカーの株式を仕入れておくべきかもしれない。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/504