『毛沢東の大飢饉』を読みはじめた理由

毛沢東の大飢饉  史上最も悲惨で破壊的な人災 1958?1962

毛沢東の大飢饉 史上最も悲惨で破壊的な人災 1958?1962

高速鉄道事故処理の無秩序ぶりと前近代的な事故対応に世界中が驚​いた。輸送システムの事故は巨大システムを長期的に運営する上で​のコストでもある。船も自動車も航空機も多くの事故から丁寧に学​び、より安全な乗り物になったのだ。

しかし、中国はその事故から学ぶという先進国の常識をまったく知​らなかったのだ。事故から学ぶことができない国の製品が売れるわ​けがない。報道では国内メディアやSNSの怒りに政府が対応した​というようなことになっているが、中国製品の信頼が失われるとい​うことに政府は気づき、温家宝首相を現場に送り事故原因究明を約​させたのであろう。

ともあれ、この摩訶不思議な現代中国建国の父は間違いなく毛沢東​だ。その毛沢東が行ったのが「大躍進」だ。現代中国人の刹那主義​は古来からではないと思う。どこかに発端があるのだ。そこで、今​月新刊の本書を読み始めたのだが、じつに凄まじい。いやはやスゴ​イ。とんでもない。本書の書評はまた別に書く。