『写真集 歌舞伎座』


いまでは歌舞伎座の中でしか販売していない本だ。ボクは歌舞伎会で通信販売していた時に買ったので、5枚のポストカード付きだった。写真家は安齋重男、初版第1刷は2009年9月1日だ。内容は写真のみである。一切の文章がない。歌舞伎座の裏も表も全てが記録されている。

買った人も気づいていないことが多いらしいのだが、表2と表3は見開きになっていて舞台天井の機械室の写真になっている。表2見開きは空調、表3見開きは舞台吊物の昇降装置だ。おなじみの黒御簾内やとんぼ道場はもちろん、音響室からボイラー室まで機械的な裏方まで記録されている。

もちろん役者の舞台裏の写真もあり、芝翫梅玉富十郎吉右衛門団十郎仁左衛門藤十郎菊五郎勘三郎玉三郎幸四郎が登場する。2500円である。高いとみるか安いとみるか。歌舞伎座に10回行ったことのある人は一回あたり250円、100回行ったことのある人は一回あたり25円で思い出を担保してくれるはずだ。

今週は夜の新橋演舞場と一日通しで歌舞伎座だ。新橋は菊ちゃんのお嬢だ。歌舞伎座しょっぱなから富十郎の師直と勘三郎の判官だ。夜は菊五郎の勘平に仁左衛門の由良之助だ。「昼も昼なら、夜も夜、役者も役者」だ。ワーワー!キャーキャー!