Italian Jazz of the Roaring 50s Nunzio Rotondo Vol.2

はじめまして。JHS-JAZZの山田です。今日から「JAZZレコード」について書かせていただくことに相成りました。書く方は皆目ですので、拙い文章はご容赦ください。「JAZZかじってみるのも人生に拡がりができるかも・・・」などと純真に、「アラフォー世代と渡り合うツールになるかも・・・」などと不純な目的でも、本稿をお読みいただければこの上なき幸せです。前書きはこの辺で、それでは。


JAZZというジャンルはどういうわけか「ジャズ初心者」というコピーが昔から現在にいたるまで、業界でまかり通っている不思議なジャンルである。JAZZは「小難しい」ものでも、「勉強する」ものでもない。衣食住と並ぶ、人生に欠かせないものとまで言ったら大袈裟であろか。人はかならずなんらかの音楽体験を持っている。その体験や意識をちょっとJAZZ方向に振り向けるだけで、生まれつき自分はジャズが好きだったんだ!ということに気付かされることだろう。

かくいう私は、いわゆる「スタンダード」からJAZZに入ってきた類である。アメリカの黄金時代を彩る映画やミュージカルの名曲の数々。名曲になり得るか否かは後世が決めるものだが、スタンダードたる由縁は誰もが親しめ、誰もが聴き覚えがある優しいメロディーラインを持っていることに他ならない。好きなスタンダードのメロディーを主題にした数々のプレイや、TVCMなどで耳にしたことがある曲からJAZZを聴き始めるのも取っ付き易い一つの方法となろう。

"What is this thing called love?"は、1929年のミュージカル"Wake Up and Dream"のためにコール・ポーターが書き下ろした名曲である。ここでは、成毛コレクションの中から、イタリアのトランペッター Nunzio Rotondo が1962年に録音したのレコード(Italian Jazz of the Roaring 50s Nunzio RotondoVol.2)をご紹介することにしよう。このレコードは、いわゆる「幻の名盤」と呼ばれるレコードの中でも5つ星クラスのレア度。イタリアは、JAZZを文化として受け入れたヨーロッパ諸国の中でも特にJAZZが盛んだった(今でも)国である。JAZZは過去のアメリカだけの音楽ではない、じつはグローバルな広がりを持つ音楽なのだ。

ところで、「JAZZレコード」とはその時代の音楽をレコードすなわち記録し、その時代のアートでジャケットを作りカバーした、いわば「総合アート」なのだ。じつは意外にも取っ付き易い幅広さと、いつまでも興味が尽きない奥深さを併せ持った人類の「文化遺産」を、今後も様々な切り口から紹介していきたいと思う。

(JHS-JAZZ 山田)